034:掃(成瀬悠太)
掃除機は壁の向こうで生活を慈しむような音を鳴らして
033:奇跡(成瀬悠太)
ゆたゆたと回る空から降りてくるような奇跡を待ってさよなら
032:町(成瀬悠太)
終わり行く今日という日の弔いに町は灯りを灯していった
031:電(成瀬悠太)
どの駅の電光掲示板も壊れ天国地獄を表示している
030:遅(成瀬悠太)
遅咲きの桜の花が散り逝くをふたり眺むるような青春
掃除機は壁の向こうで生活を慈しむような音を鳴らして
ゆたゆたと回る空から降りてくるような奇跡を待ってさよなら
終わり行く今日という日の弔いに町は灯りを灯していった
どの駅の電光掲示板も壊れ天国地獄を表示している
遅咲きの桜の花が散り逝くをふたり眺むるような青春