2008-09-10から1日間の記事一覧
ひっそりと交わす会話の中にいてきみとぼくとで世界をつくる
ひっそりと交わす会話の中にいてきみとぼくとで世界をつくるさりげなく会話の中にひそませたぼくの気持ちに気づいて欲しい 平凡だなあ。なんて平凡なんだ。
今年から一人暮らしを始めます 母のカップをお守りにして
今年から一人暮らしを始めます 母のカップをお守りにして近所から流れるピアノの音に合わせそっと子守唄をうたってこの町を出る日はきみに囁いてきっと守れぬ約束をする 「お守り」、「子守唄」、「約束を守る」で一首ずつ詠んでみた。
「あ、ちょうちょ」「あげはちょうかな」「そうみたい」コンクリートの壁にもたれて
この壁に遮られてるわけじゃないちゃんとあそこにドアがついてるトンネルに描かれている壁画にてホモサピエンスの文明を知る「あ、ちょうちょ」「あげはちょうかな」「そうみたい」コンクリートの壁にもたれて
きみはすぐ誰かの胸にしなだれてドラマチックな彩りで泣く
アジアから届く便りは海を越え春の香りを共に誘うこの恋よ遥かアジアで語られる千夜一夜の伝承となれ うーん、ちょっとロマンチック過ぎるかな。もっと乾いたイメージで詠みたかったんだけどな。
波ひとつ立てず水面はきらめいて泉の精はきょうもおやすみ
感情が泉のように溶け出して歪む世界が頬に零れるおみやげの温泉饅頭頬張ってみやげ話に耳傾ける波ひとつ立てず水面はきらめいて泉の精はきょうもおやすみ
恋をして人に優しくなれるならもっと世界が恋すればいい
恋をして人に優しくなれるならもっと世界が恋すればいい優しさの中に潜んだ甘さゆえ僕の息子は虫歯を増やす年かさね大人になった強くなった 優しくなった気はしないけど人類や地球を想う哲学をこねくりまわしつくる優しさ この題は比較的自由度が高いからト…
左手のダイヤモンドの石ころを眺めて笑うきみが愛しい
恋終えてなみだ流した少しだけ1カラットのダイヤのように左手のダイヤモンドの石ころを眺めて笑うきみが愛しい
月色の檸檬魔除けに歩く道 眠る草木は起こさぬように
掃除機をブイブイいわしリビングに迷い込んでるクモ退治する夢をみる除夜の鐘でも払えないほどの煩悩きみに抱いて月色の檸檬魔除けに歩く道 眠る草木は起こさぬように なんかあまりいいのができずに手こずってしまった。
もう十首というかやっと十首というか。やっと十首だな。でもこのペースで進めば完走できるはず。今のところ一番気に入ってるのは「蝶」の歌かな〜。ともかくまだまだこっからだな。がんばろ。
蝶々の帯留め外す 夕闇の夏の空気は声にならない
疾く疾くと気持ちが急いて靴ひもの蝶々結びがうまくできない待ち合わせ五分遅れてしましまの蝶ネクタイできみに告白蝶々の帯留め外す 夕闇の夏の空気は声にならないサナギから蝶に移ろう心地して麻のジャケット銀杏に着せた群青と紅色で蝶を描くあかむらさき…